本、映画をつづる日記
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監督:ミヒャエル・ハネケ(愛、アムール)
製作:1997年、オーストリア映画 アンナ:スザンヌ・ロタール(愛を読む人) ゲオルグ:ウルリッヒ・ミューエ(善き人のためのソナタ) ハリウッド製スリラー映画のパロディ。 家族がオペラ曲をかけながら、のどかな道をドライブする最中、突然ヘビメタルがかかる激しいオープニング。 この唐突さですら後の伏線として扱われているような、不安を沸き起こす。 そして大学生が家にやってきたわけだが、見た目がまず不快。 白シャツ白短パン白い手袋。 卵を借りるシーンも、図々しさやパーソナルスペースへの軽々しい侵入、人の親切を平気で仇にする挙動、実に不快。 この観客のストレスは観ていくにつれ理不尽に与え続けられる暴力によってどんどん蓄積されていき、決して解消されることはない。 数々の救いをちらつかせては全て断ち切っていく、観客にカタルシスを与える要素を一切排除した、ただ暴力という素材を残酷にそしてリアルに描いた映画なのだ。 暴力の直接的なシーンを写しはしない、メタ要素を取り入れ感情移入を避ける、おかげでテキサスチェーンソーよりはマシな気持ちで観れた気はする。 印象的だったのは、子供が殺された後のカット。 ほぼ動きがなく、呆然としているシーンが5分ほど続く。 暴力の被害の大きさと、それについて改めて認識させる時間なのだと感じた。 なんの意味もなくただ奪うものなのだと。 構成は整っており、メッセージ性、インパクトはシンプルで強い。 しかし素晴らしいとは言いたくない映画でした。 PR
監督:ロバート・ゼメキス(フォレストガンプ)
製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ 主題歌:ヒューイルイス&ザニュース「the power of love」 劇中歌:チャックベリー「ジョニーBグッド」 製作:1985・アメリカ 製作費:1900万ドル 興行収入:66.4億 キャスト:マーティ…マイケル・J・フォックス(スチュアートリトル) ドク:クリストファーロイド(カッコーの巣の上で、アダムスファミリー) ロレイン:リー・トンプソン(ジョーズ3) ジョージ:クリスピングローヴァー(ギルバートグレイプ) フューチャー現象を巻き起こし、アメリカで大ブレイクした作品。 タイムトラベラーストーリーゆえに、序盤は細やかな伏線が数多くしこまれている。 重要ではないシーンだと認識していると見逃すので、注意が必要。 そのようなアイテムのおかげで二度見たらもっと楽しめる。 主要キャラクターはどれも濃く、魅力的。 ジョージの挙動不審っぷりはとても愉快だし、ロレインの肉食さも楽しい。コメディ色の強い登場人物達である。 そんな濃い両親の過去を自分の目で見て話せてる事だけでも夢があるのに、自分が母親に好かれて、そのせいで父との恋愛が成り立たなくなったとか新しすぎる! 上手くいきそうでいかなくていきそうで~のバランスも適度。 博士を救い、両親を変え、自分の悩みを解決する手掛かりを掴んだ、夢のあるタイムトリップでした。
製作:マイケルベイ(バッドボーイズ、アルマゲドン)
公開:2003年 製作費:900万ドル 興行収入:1億ドル キャスト エリン:ジェシカビール(バレンタインデー) 保安官:R・リー・アーメイ(フルメタルジャケットのハートマン軍曹) 悪魔のいけにえのリメイク版。 男女五人がレザーフェイスというチェーンソーを扱う狂気的殺人鬼に殺されていくスプラッタホラー映画。 序盤で女性が自分の口に銃当てて自殺するんですが、その空いた穴からカメラをズームアウトさせるシーンがあったり、 その死体も何回か使われていて、飛び散った脳ミソが体に掛かっちゃうとか、死体をラップで包まなきゃならなくてしっかりそれを見なければならないとか… 視聴者の嫌悪感を刺激することをしっかりと目的に見据えながら丁寧に不快な要素を描写しています。 肉体的痛み、追われる恐怖、権力を使った精神的な追い詰め方、逃げ場のない荒れ地での絶望感、ホラー映画としての手法をふんだんに使った忘れられない映画体験になりえる作品かと。 登場人物の中では、保安官のRリーアーメイの演技は逸脱です!役としても一際違った攻め方をする彼の嫌らしさと恐怖、そして圧迫感を見せつけ、視聴者の嫌悪感に拍車をかけています。 そんな絶望的状況の中でかいま見えるヒロインのエリンの正義感や優しさもいい味を出してます。 レザーフェイスはアメリカで実際に起こったエドゲイン事件をモデルにしており、彼の背景をより詳しく描いたテキサスチェーンソービギニングも後日公開しています。
監督:マーティン・ブレスト(ビバリーヒルズコップ・セントオブウーマン/夢の香り)
アンソニーホプキンス。 クレア・フォーラニ。 1998年アメリカ映画。 1934年「明日なき抱擁」のリメイク。 ゴールデンラズベリーリメイク賞。 設定がまずもうダメだった。 中途半端にSF混ぜられるの嫌いだった。 死神がブラピに乗り移った時点で失敗したー!と気付いた。 育った環境を知らないし違う生物だし、感性がわからないからさっぱり共感できない。 「死神」ってチョイスがだめだったな…ならSFジャンルにしてくれ。 あらすじは、人間社会に好奇心を持った死神が死期が近いアンソニーを脅し 別の人間の体を奪い、人間の生活を体験するという話。 クレアとのラブを楽しむわけだけど、実は彼女が恋したのは死神が乗り移る前のブラピだった。 最後にそれを知り、死神はアンソニーと旅立ち、ブラピ(元)を返すと… 人殺してまで体験したのがラブって点もなんかな… アンソニーが次女の方がどちらかといえば好きで、長女もそれをわかってるけど でも愛してくれたから感謝してるとか。 そんな描写をしておきながら結局次女とアンソニーの方の別れを煽情的に描くとか。 なんかなぁ… 妹は確かにヒロインだし、恋を知れたし、これから育んでいくんだろうけど。 あ、妹が恋を出来なかったのは父親のせいか。 父との関係性が強すぎて満たされていたから、周りの男にそういう感情を持てなかったのかな。 でもその父が愛の経験のない人生は意味のないものだと、進めた。 そして父の言っていた言葉を操る人が現れたと。 誕生日パーティーあたりは動きが派手でまだ楽しいほうだったけど、 基本的に死神パートは何も感情が動かなかったのでただ流れを追うのみになった。 最後ブラピが死神が言っていたことと同じ事をまた口にしていて、 死神にも恋心が生まれていたであろうクレアがはっとするシーンが唯一よかった。 あと死と税金の伏線も嫌いじゃない。
アンドリュー・ニーマン:マイルズ・テラー
フレッチャー:J・K・シモンズ ホラーでスリラーで緊張しっぱなしで私が息切れ。 確かに問題作。確かにラスト5分で目が点。 キャッチコピー全部的確。 優しい顔で「リラックス」と声を掛けた直後の 執拗な攻め。変わる態度・口調。 まさに軍隊のような精神的追い詰め方。 気を抜けばすぐに選手交代させる冷徹さ しかも本人が悪かったわけではなく、引っ掛けられて負けてしまっただけ。 身をすり減らして得たチャンスも、永遠ではない。 心の休息は与えない。 アンドリューは忠実に全てを捨て、音楽一筋にのめりこんでいったし、それしかなかった。 努力ゆえの自尊心の高さ。 そして最後の舞台JDS。 指揮者の復讐にはまり、「これが衝撃のラスト5分か…!」と思いきや更にドンでん返し。 数々の伏線を思い出させる演奏、表情。 最後の長すぎるドラムの余韻がまだつかめないけど、完全に思考を奪う映画。 「上出来だ」はタブーであり、偉人を生むには「恥」を与える必要がある。 偉人になる人間はどんな事があっても脱落しない。 とんでもない価値観と野望を達成させた話。 |
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