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本、映画をつづる日記
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火車 宮部みゆき このミステリーがすごいベストオブベスト第1位の作品。
山本周五郎賞受賞。 とても分厚い。

「探し人である女性が実はカードローンで借金まみれになっており自己破産してしまった」
「更にその探し人は別の人間がなりすましていた」
という事実が前半で明かされ、引き込まれる。
自己破産に関しては、他所の醜聞がすぐに噂になる理論で面白いと思ってしまったんだと思う。
発言小町のように人の不幸は蜜の味というような。
なりすましは単純にトリックとして。

弁護士がカードローンの実態について長々と語るシーンは恐らく作者にとってメインのひとつだったのだろうけど
だれてしまった。
実際に弁護士の人に協力を仰いだとのことだったので、
ここはいじることなくそのまま引用したのかもしれない。

それでもクレジットについて知識を得られ、現実を知れたのは為になったし、
人がカードの罠に陥ってしまう理由を「夢を得るため」と結論づけた点は
好意的に感じた。
身近だけど詩的な発想だなと。

それと並行して、『誰かになりかわりたい』という想いを持つ人に対しても
メッセージを投げかけていて。
その流れで印象に残った小話が蛇の話。

蛇の脱皮って命がけなんだって。なぜそんな苦しい行為を何度もするのかというと、
脱皮をすれば足が生えると信じているからなんだって。
蛇なんだから人間になる必要なんてないのにね。

心の底から納得できたわけではないんだけど、分かってはいた事を改めて指摘されたような感じ
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