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本、映画をつづる日記
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○私が今まで見てきたアニメ作品で最高レベルの映像美だった。
空を見上げたくなる、都会の景色をもう一度眺めたくなる。
彗星という非日常での美だけではなく、日常の背景がただただ美しい。
その中でも雨のシーンは最強クオリティだった。

OPが導入されているアニメ映画は珍しいらしいが、入りはかっこよかったし特に不満は感じず。
が、RADWIMPSの歌が4曲も入ってきたのは驚いた、さすがに多すぎでは?
2曲目が使用された入れ替わりの日常を疾走感を出してスピーディーに流したのは正解だったと思うので、そことEDだけでも充分良かった気もする。
まぁ曲は全て良かったのでいっか。
BGMもピアノメインの綺麗な音に壮大なメロディ、心震える。

新海誠に対して持っていたイメージを覆してきた、コミカルで明るい作品だった。
それでも良いところで心を抉ってくるのはやっぱり新海誠。
岐阜に会いに行ったら三年前に災害が起きて三葉も友達も家族も出会っていた人達全員亡くなっていた絶望。
あれは自分の妄想だったのかという虚無感。
突如会いに行ってしまった「三葉の東京行き」。
「突然で驚くかな」「びっくりするかな」「それとも喜んでくれるかな」
ここで観客は思い出す、「三年前じゃ出会ってないじゃん…」
いるハズの場所に行っても居なくて、歩き回って歩き回ってようやく出会えて満員電車で声を掛けて、「誰?」。
そら恥ずかしいわ。悪口言われても言い返せないほどの子だぞ。
そういえばここの三葉の声は何度もリフレインされていたなと。
このすれ違いを生み出す為の皮肉な時間差の構成になんて嫌な監督なんだと感嘆する。

予告でも多用していた「忘れてしまった」事への二人の嘆きの応酬は実にくさかった。
でも掌の「すきだ」はぐっときた。

なにより最も心に刺さったのは311を匂わせたことだろう。
「全てが一瞬で消えた」
無くなってしまった風景を瀧が記憶の中から書き起こす。
いなくなってしまった人との関わりから紐を見つけ出す。
そして彼らは事件を変えようとする。
胸が痛かった。これは確かに奇跡の物語だ。
ハッピーエンドという道しかなかった、哀悼の意が込められた作品です。
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