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本、映画をつづる日記
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音楽:ヤン・ティルセン(アメリ)
ドイツ東西統一時、東ドイツ側に在住していた1つの家族のストーリー。
コメディ色を込めつつも、ベースはシリアス。
音楽に「アメリ」のティルセンを採用しただけあってなのか、 母親のために優しい嘘をつく主人公の話

手の込んだ大掛かりで滑稽なその嘘はなんだか物悲しい気持ちにさせられる。
このフットワークの軽さは自分が反体制に参加していたのを見られた結果の心臓発作だったことへの罪悪感もあったのかもしれない。
周囲が資本主義に染まっていき西ドイツのもので溢れていく歴史上の大きな流れの中で、
東ドイツ時代のものを集める逆走っぷりがコミカルに表現されていたことで彼の馬鹿げた嘘を自然に受け入れられた。
歴史自体はノンフィクションなのに、コメディにするとは大胆。
社会主義と資本主義の争い・終戦の過程で時代の変遷の代償を受けた者達が今回の家族である。

息子の努力を受容しやすかっただけに、母の社会主義傾倒自体が家族を守るための嘘だったという根底を覆す事実が 待っているのは切ない。
夫婦の絆は政府に負けてしまったけれど、 東ドイツ時代ののアニメが父と子を繋いでいる。
東ドイツの記憶が母と子を繋いでいる。
この映画は、東ドイツの犠牲を描くと共に東ドイツの哀悼作でもある。
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