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本、映画をつづる日記
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何冊か読んでみてわかった事。
この話は親からの自立を描いた話だったということ。
十二支の親は高確率で子供に普通の愛情を注げていない。
愛せない親、子供を道具として捉える親、疲れてしまう親、敵意を直接ぶつける親などなど。
子供にとって普通に愛情を得られないのはとても大きな損失で、トラウマなどの心の傷として強く残っている。
何かがきっかけで変わる関係もある。
変わらない関係もある。
そんな十二支の心の傷を埋めたのが無条件の愛情や優しさを与えてくれる透で、そこで傷を癒した十二支はようやく次のステージへと旅立って行ける。
でも透も親の柵に囚われていて、でもそれは愛情を得られなかった故ではなく、充分に与えられていたが突然失ってしまったため。
そんな彼女が『一番だった母親』を卒業し、夾を愛することを自覚していくという。
そして十二支の呪いは親子の呪いの隠喩でもあるのだと思う。
生まれた時から絆が存在し、十二支はなぜか神に逆らえない。
どんなに理不尽なことをされても従ってしまう。
神にも好き嫌いがあり男女に対する態度の差別が激しい。
『呪いの開放』は『親からの自立』であり神はこれを強く否定する。

アキトも透も十二支から見て親に近しい存在。
二人の『子供』への態度を見て分かることは、『愛は廻る』のだということ。
そして彼らにも『支え』が必要なのだということ。
愛が不足すると前に進めない。
でも愛は他で補うことができる。
そして愛は与えられ、与えていくものなのでした。

最後の最後の話がユキが透に卒業の意思を表すシーンというのは 特に決定的にこの物語のテーマを出したものなんだろう。
親子の話でした。
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