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本、映画をつづる日記
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米澤穂信/著
SFミステリー。
中途半端にSFって嫌いなんだけど、
並行世界に飛んじゃうこの話は入り込めた。
サキというキャラの明るさ、魅力のおかげと結局はリアルでケリを付けてくれるんじゃないかという期待から笑
後者の方は結果、そんな事は無かったわけで、私はガッカリするわけでした。
ミステリーを名乗るならオチはファンタジーに持って行ってほしくなかった。
グリーンアイゲノムって名前が付いていたって様は霊だもの。
でも考察はしがいがある話。
そしてバッドエンドな話でもあった。
主人公も生い立ちも暗いけど、サキが明るいし世話焼き体質だしで比較的ライトな印象だったのに、いきなり…
いや、主人公の感情に沿っていったらそれはいきなりな事ではないのかもしれないけども。
ただ身近にいるだけだったら親しみの持てる対象だけど、自分の代わりとして存在して自分より頭も良くてタフで積極的で行動力があって、なにより全ての結果をイイモノへ変化させている。
そんな状況に嫉妬を抱きつつも、そんな感情が自分にあったんだと驚き、後悔を抱いてる自分を自覚し、それを糧に現実世界で生きていく展開になると思ったんだよ。
ポジティブすぎたわー
まぁ実際の彼には心の拠り所が全く無かったのが最大の敗因なんだろう。
本当にノゾミだけだったのに、彼女はただ依存していただけで、彼は自分を愛していただけで。
「受け入れる」という術を持っていたからこそ彼は環境をやり過ごせていた。
でもそれは自分自身や行動も無意識に含めて受け入れていて、自分の内に目を向けてくることは無かったんじゃないか。
それをあの世界で大量に一気に否定されて、羨望と絶望を味わったということなのかなと感じた。
思春期に味わう感情に等しく、それゆえ青春小説と呼ばれてるのかなと。
グリーンアイゲノムのオチが気に食わないのでそのへんを深く考察しようとは思わないけど、彼の結末を考える為にはもう一回読んだほうがいいかな。
まぁでも面白かった!と思う!
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