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本、映画をつづる日記
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白痴の青年が知力を得て、失う話。
この作品において最も賞賛されるべきは、チャーリーの緻密な思考、感情の描写だと思う。
IQが低い時期の感情や思考パターンなど、読者だけでなく、著者も分からないはずなのに、それをリアルに描ききった。
ゼロから得る際の期待、得た後の失望、喜び、失っていく際の焦燥感、一人の人間の多彩な感情表現を詰め込んだ。

まずは他者に好かれたいという気持ち。
彼の行動の根幹は全てそれ。
母親に、友達に、先生に。
その気持ちは誰にだってあるのに、幼い子供のの口調で語られることでとても切なくなった。
同時に、この感情は人間の本能なんだなと感じ。
『あれが出来たら、頭が良くなったら僕はきっとみんなに好かれる、褒めてくれる。』
単純でダイレクトな思考が心を打つ

このように、弱者に寄り添い、弱者の地位を世に知らしめた本でした。
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ずっとミュージカル!
セリフなし!

人の優しさに触れた罪人が聖人になる話。
原作が相当古いので、パーツパーツの流れはよく聞いたことのあるような悲話。
衝撃や頭を悩ませる謎なども無いので、正直ちょっと退屈した。
それでも鑑賞後は誰もが暖かい気持ちになれる愛のストーリー。
ミュージカルでよく演じられ、長い間一定の人気を得ているので注目度も高く、スケールの大きさや俳優の豪華さからミュージカルに馴染みのない人へも興味を持たせたのだろう。
そしてどん底から這い上がる物語は人気が高い。
その中で、孤独と愛という万人共通のテーマを描き、観客の共感を得たのかもしれない。
愛で生きる力を得て、愛によって使命を認識し、愛で誰かの命を救う。
救った命が愛を育み、自分に愛を与えてくれる。
巡り巡る話はいいよね。
救いがある。

登場人物の全員が『孤独』を意識していて、彼らは皆愛を渇望していた。
愛を知っているから孤独が生まれる。
そういった皆の孤独にも共感を感じる。

ジャンバルジャンとジャベールの対立と共に、対比も描いていて。
ジャベールは神の名のもとに、自分が正しいと思う正義を貫いていた。
同じ偶像を崇拝していたのに、受け取り方がこうも異なり、正反対の信条を掲げて生きるという違いがなんだか勉強になった。
強固な信条は、異なる信条を受け入れられず、施しを受けた自分を許せず、強固な意思によって自ら命を絶つ。

あと平等は死ぬことでしか得ることしかできない、という子どもの言葉が印象的。
女刑事でパンツスーツはいて、男の警官を部下に連れて、かっこいい竹内結子かと思いきや。
確かに自分に自信があり、勝気で強引、男社会の中でも充分やっていける強さがある。
が、推理力はあるものの、非論理的で想像に頼るところが多く、その状態で強い確信を持って動く為失敗が多い。
どちらかといえばかっこ悪いシーンが多い女刑事さんなのである。
彼女がこのように男勝りな性格になったのは、男社会で対等であろうとした姿勢もあるんだろうけど、過去のレイプ事件で弱い女である自分に嫌悪感を持ってしまった事も強く作用してるように思える。
その過去の記憶は度々フラッシュバックされており、玲子の家族仲の不和も生み出し続け、現在まで続く重すぎる事件となって残っている。

最終話の、強い親の愛を感じさせる事件に出くわしたことで姫宮家の家庭仲はとりあえず円満にはいったが、レイプ事件とかストロベリーナイト事件とか、のりの家庭教師殺害事件などを残したままで終わってしまったことには驚きを隠せず…
定番のドラマだったら絶対触れてるはずなので…スペシャルか映画で触れるのか、続きは小説で!ということなのか…
1話からずっと、親子関係の悪さとそれに対するやり切れなさを描いているので、各事件のテーマもそれに関するものがいくつか。
過去の自分にとって重くのしかかっている事件への向き合い方を模索しながら、玲子の人間性を掘り下げる刑事ドラマだったなと。
そしてノリも玲子に似た立ち位置だった。
変化•成長していくキャラ。
彼も過去の事件に囚われていて、堅物•熱血•猪突猛進。
玲子班と関わっていく中で、自分の答えに近づいていく。
結局もう一波乱ありそうなところで終わったけども!
改めてTV版12話分をまとめた映画版を観てみた。
実は通常のほんわか魔法少女アニメじゃありませんでした。
で引き込まれ、
実はこっちが主人公でした。
でOPの秘密に感動する。
そういった仕掛けが上手いアニメ。
設定もしっかりしており、伏線も数多く、初見は考察が楽しめ、二回目以降はその伏線の多さに驚く。
希望と絶望が表裏になっていることを主軸としていて、マミの章は魔法少女という夢と隣り合わせの死。
今見たら3章のマミの死亡フラグびんびんなんだけど、この時はそういうアニメだとも分かってないので気付かない。
ここでほんと一気に雰囲気が変わる。
さやかの章は、正義と欲望との葛藤。
誰かのためにやったことが自分を苦しめることだった。
まとめて見ると、恭介を助けた直後の嬉しさから、仁美と付き合ってしまった後の絶望への描かれ方が残酷なほど直下降。
そして杏子の存在がさやかにとっての希望。
真実を知ってからは、さやかは絶望いっぱいで、杏子の優しさに優しさで返すことはなかったし、気付くこともなかったけど。
その一方通行さはほむらとシンクロするところもあるなぁとか。
失恋ってほんとに心細くなる出来事だし、その上身内で1人だけいきなりゾンビ状態になっちゃって。
魔法少女になってからも、なんだかんだずっと寂しい状況だったんだと思う。
さやかの自我がなくなった後とはいえ、その孤独な心に寄り添おうとした杏子は、彼女にとっての救いに見えた。
そしてさやかとの出会いは杏子にとっても救いになっている。
ようやく命を懸けて叶えたい願いと、二人の間で共通項となっていた自己犠牲の意味の答えを見つけ、見返りを求めない愛と願いを体現した。
ここで絶望とか葛藤とかだけを見せているアニメじゃないんだなぁと感じ。

そしてほむらちゃんへ…
初めは魔法少女でもなく、ただ守られる側の一般人で。
魔法少女になってからも、なかなかうまく使える魔法じゃなくて、不器用さが目立って。
今までのほむらちゃんの印象とは全く異なっていて。
それは同時に彼女の努力と何度も重ねてきた時間を表していて、心打たれる。
反比例するように最初のまどかは頼りがいがあって。
守る側から守られる側になっていくうちに、人はその役割に準ずるようになっていくのかもしれない
迷いがなく、「誰かのために戦っている」という自信があるっていうのも、人を強くするのかもしれない。

最後のまどかの願いは、放送当時は展開がぶっ飛んでるように感じてぽかーんとしちやったけど、今となってはほむらの行動含め、全ての魔法少女の願いを救う順当な発想だと思う。
ほむらのように「一人のため」ではなく、「全て」を対象にしているところも、後の神と悪魔への変貌につながっているし。
最終的に全員が希望を持てるグッドエンドで、全体の印象も良い。
心に残る魔法少女アニメ。
薬、エロス、男女、お金、家族などなどを中心に人間関係に悩むセレブリティ高校生の話。
軽く見てたけど、退屈させない展開の早さでした。
リリーとかチャックとかブレアとか、悪役→良い役になっていってった人達も魅力的で。
追い込まれていく状況でかわいく見えるようになったという感じだけど、セリーナにとって良い人になっても性格の悪さは変わらないってのがいい。
セリーナはこれと逆で、お人好しだけど素行の悪さが明らかになっていくことで掘り深められているキャラ。
なおかつ不器用なので、動いても状況があまり良くならないという…。
ダンの妹もこれと同じ。
最初はいい子だったけど夢と見栄にこだわり続けてどんどん自分を見失っていく。
共通して、高校生という思春期まっただなかで理想の自分と現実の自分とのギャップや葛藤が描かれていた話だったんだなと思いました。


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