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本、映画をつづる日記
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一人の小説家が主人公の短編集
その設定のせいか、小川洋子の世界観にどっぷりつかってる感じ
「私」の頭の中で世界が始まり、終わってる 狭いお話
孤独な日々をつづってるからかな 
自分の身近な存在が喋れない息子と犬だからかも
静かな雰囲気を持ってる小説

裏表紙の、この本の簡単な紹介みたいなの見ないと話のつながりの意味に気付けなかった
ぼんやりとだけど
失踪者の王国は、序章みたいな感じ
息子と犬以外の出会った人間は皆いなくなっていくから

盗作では弟を失い女のひとは消えて、自分の生きる世界を手に入れた
キリコさんの失敗ではキリコさんがいなくなり、自分の生きる世界の始まりを手に入れた
エーデルワイスはストーカーがいなくなって、元恋人からの小さな贈り物を手に入れた
涙腺水晶結石症では獣医が消えて、アポロの平穏げっと
時計工場では恋人を手に入れて失い息子を授かり、自分の世界へ戻ってこれた
蘇生では、言葉を失うがアナスタシアのおかげで自分の世界を取り戻す
こうして書いてみると、だれかとの出会いが自分の小説の世界とつながって、
確固たるものにしているって感じなのかな
ただ皆その後いなくなってしまうから一期一会って感じで
小川洋子もそれを淡々とさみしく表現してるから、暗い印象受ける

それぞれとの出会いが偶然の祝福を連れてきてくれたって意味ですかね
時系列がばらばらだから余計意味に気付きにくいんだなあ
時計工場なんて息子が生れる前だって気付いたの後半だぞ^^

「私」の頭の中の世界がファンタジーすぎて高度すぎて
ちょっと理解しがたいかな 入り込みづらいっつか
小説家って難しいぜ

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